橋杭岩
- 2022/08/03
- 23:03
和歌山県の橋杭岩。

和歌山の串本から那智勝浦まで車を走らせていると

奇妙な岩がゴロゴロ現れた。

和歌山県東牟婁郡串本町にある奇岩群・橋杭岩(はしぐいいわ)。
紀伊大島方面から串本町大字鬮野川(くじのかわ)小字橋杭の海岸へ大小約40の岩が南西一列におよそ850mもの長きにわたって連続してそそり立っている。
直線上に岩が立ち並ぶ姿が橋の杭のように見えることから橋杭岩と呼ばれている。

この辺一帯は、吉野熊野国立公園に属しており、国の名勝や国の天然記念物の指定も受け観光名所となっている。

道の駅 くしもと橋杭岩。

パンダのバスも休憩中。

橋杭岩は、1500万年前の火成活動により、泥岩層の間に流紋岩が貫入したものである。貫入後に差別侵食により、柔らかい泥岩部が速く侵食され、硬い石英斑岩が杭状に残されたものである。

干潮時には岩の列中ほどに附属する弁天島まで歩いて渡ることができる。

マグマが作った不思議な景観。


地面は、砂や土ではなく岩場。
海水さえなければ、歩きやすい。

吉野熊野国立公園 ここは 串本 橋杭岩(ハシクイイワ)。

橋杭岩を通して見る朝日はとても美しいと評判で日本の朝日百選の認定も受けている。

橋杭の立岩伝説。

昔、弘法大師が、天の邪鬼と一緒に熊野を旅し、串本を通りがかったときのこと。
長い旅路の間に、大師の偉大さにすっかり圧倒されていた天の邪鬼は、何とかして大師を困らせてやろうと考えていたが、やっと名案が浮かんだ。
「お坊さん。離れ島に住んでいる人たちは、海が荒れると陸地に戻れず、それに島には水も不足しているので、大変困っています。ここから島に橋をかけて、島の人たちを助けてあげようではありませんか」ともちかけた。
心のやさしい大師は、島の人たちに深く同情、天の邪鬼の提案に賛成した。
さらに、天の邪鬼は「二人で一つの橋をかけるのは面白くない。おたがい、一晩のうちにどんな立派な橋をかけるか、競争してみませんか」といい、大師の方から先に橋をかけることになった。
「どんなに偉いお坊さんでも、まさか一晩のうちに橋をかけられるはずはない。こんどこそ、大師の鼻をあかしてやることができる」。天の邪鬼は、内心ほくそえんだ。
やがて陽が沈んだ。すると大師は、近くの山から大きな岩を引き抜いては肩にかつぎ、つぎつぎ、海に並べはじめた。
驚いたのは天の邪鬼。「これは大変。このままでは、夜明けまでに橋が出来てしまう。何とかして大師の手を止めなければ」。あわてて悪知恵を働かせた。
「そうだ。大師に、もう朝がきたと思わせれぱよいのだ」 そう思いついた天の邪鬼は、すぐニワトリの真似をして「コケコッコー」と大声で叫んだ。
大師はもうあと、材木を架ければ橋ができあがる、というところで、作業を止めなけれぱならなかった……と。

じゃばらサイダー。

じゃばらとは、ユズやダイダイ、カボスの仲間となる柑橘系果実。
自生しているのは、和歌山県東牟婁郡北山村だけ。
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