
沙羅の寺 應聖寺(おうしょうじ)。

兵庫県神崎郡福崎町にある天台宗の寺院。
沙羅の花の時期なので、行って来た。

小さな橋を渡る。
山門前。

石仏。

隣には、横たわっている石仏。
胴体はサツキの生け垣、サツキが咲く5月下旬にはサツキの花衣をまとっているように見えるという。
横たわっている石仏は、涅槃仏(ねはんぶつ)とよばれ、お釈迦さまが入滅する様子を仏像としてあらわしたもの。

涅槃の庭。

四方には沙羅の木を植え、その周囲に日本全国の山と川の108個の石を配置し、涅槃仏と合わせて立体涅槃図として表現している。
仏様の足の裏。

普段、仏様の足の裏なんてまず見ることができないが、足の裏には宇宙観を示す文様が描かれている。
妙見山応聖寺。

関西花の寺二十五霊場8番、播州薬師霊場第13番札所。

協力金を入れて山門をくぐった。

正面は、庫裏?

すぐ前に赤い傘をたてて

沙羅のお饅頭が売ってある。

ここのお寺は、涅槃仏や沙羅の花以外にも見どころいっぱい。

赤い円柱ポストに蓮の花。

蓮の花も、極楽浄土を表すお花として有名。

本堂。

鐘楼。

今から約2500年前、釈尊はインドのクシナガラの沙羅の林の中で入滅された。
その時、枕辺の4本(双樹)の沙羅は時ならぬ花を咲かせ、足辺の4本(双樹)の沙羅は白変して枯れたといわれている。
よって沙羅は、釈尊の入滅を表し、諸行無常を説く仏の花として知られている。
そういうことから、沙羅の花は咲いた花も美しいが、散った花にも趣があるのだ。

本堂の裏庭の池。

珍しいモリアオガエルの卵。

高い位置に産み付けられていた。

お地蔵さん。

百済観音。

せっかくやから、庭園を観せてもらおう(別料金)。

本堂にお詣りして上がらせていただいた、

左が頭で上の方が胴体。

庭園も涅槃仏を表現しているとか…
兵庫県指定文化財 名勝應聖寺庭園。
山裾に広がる細長い池泉を配した池泉鑑賞式庭園の秀作とされている。

庭園を鑑賞しながら、抹茶と和菓子をいただいた。

あっ、これ、入り口で売っていたお饅頭・沙羅。

ごちそうさまでした。

黒檀の机。

黒檀の机に庭園を反射させてみた。

半分くらいより上側が実際の景色、下側が机に反射した景色。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理(ことわり)をあらわす。
奢(おご)れる人も久しからず、ただ春の夜の夢の如し。
『平家物語』冒頭より