三井寺(園城寺)
- 2021/11/12
- 04:12
滋賀県大津市の皇子山陸上競技場でラグビー観戦をした後、天台寺門宗の総本山・長等山園城寺(ながらさんおんじょうじ)に行った。

徳川家康により甲賀の常楽寺より移築、寄進された重要文化財の仁王門(大門)。
一般には三井寺(みいでら)として知られているお寺である。

いでいるや波間の月を三井寺の 鐘のひびきにあくる湖
ご詠歌にも歌われるここ園城寺(三井寺)は、「琵琶湖とその水辺景観- 祈りと暮らしの水遺産 」の構成文化財として日本遺産に認定される。

釈迦堂(食堂)。
室町初期の建築で、中世寺院の食堂(じきどう)の様式を伝える。
本尊に清涼寺式釈迦如来をまつる。

奥へ進む。

何か建物が見えてきた。

手水。

園城寺は平安時代以降、皇室、貴族、武家などの幅広い信仰を集めて栄えたが、10世紀頃から比叡山延暦寺との対立抗争が激化し、比叡山の宗徒によって園城寺が焼き討ちされることが史上度々あった。

近世には豊臣秀吉によって寺領を没収されて廃寺同然となったこともあるが、こうした歴史上の苦難を乗り越えてその都度再興されてきたことから、園城寺は「不死鳥の寺」と称されている。

智證大師を中心に三体の石像。
智證大師とは、天台寺門宗(寺門派)の宗祖・円珍のこと。

熊野権現社。

べんけい鐘。

その前に、重要文化財の閼伽井屋(あかいや)を見ておこう。

金堂の西に接して建つ小堂で、格子戸の奥にある岩組からは霊泉が湧出している。

この泉は、天智天皇・天武天皇・持統天皇の三帝が産湯に用いたことから御井や三井と呼ばれ、それがもととなって当寺は御井寺、次いで三井寺と呼ばれるようになった。

左甚五郎作の龍の彫刻。
昔、この龍が夜な夜な琵琶湖に出て暴れるため、甚五郎自ら眼玉に釘を打ち込み静めたと伝えられる。

霊鐘堂。

奈良時代の梵鐘。俵藤太秀郷が三上山の百足退治のお礼に竜宮から持ち帰ったと伝えられる。
また、中世の「山寺両門の争い」を象徴する「弁慶の引き摺り鐘」伝説で知られる。

雨が降ってきた。

一切経蔵。
室町初期の建築で、慶長7年(1602)、戦国大名・毛利輝元により山口県・国清寺より移築、寄進された。

堂内には高麗版一切経を納める回転式の八角輪蔵がある。

三重塔。
慶長6年(1601)、徳川家康により寄進された。
もとは奈良県・比蘇寺の塔で、室町初期の建築。

唐院。


かなり強く降ってきた。

唐院四却門。

左右に多くの灯籠が並んでいる。

NHK連続テレビ小説「おちょやん」のロケ地にもなった場所みたいだ。


村雲橋。


国宝 勧学院客殿。


建物があまりにも多すぎる。

境内案内図を見て、頭の中を整理しよう。

微妙寺。
三井寺の五別所の一つで現地に移築したもの。
本尊は十一面観音(重文・平安初期)で、現在は湖国十一面観音霊場の第一番札所となっている。

べんべんショップ。
その奥が文化財収蔵庫。

地図上では、微妙寺だと思うが、雨で表札が微妙なためはっきりと確認できない。

天台智者大師。

天台大師。
智者大師も天台大師も、天台教学の大成者であり、天台宗の開祖とされる智顗(ちぎ) のこと。

お茶屋 弁慶力餅。


地蔵さま。

衆宝観音。
三十三観音の一つ。
案内板には、「この観音様を信仰すれば、財宝が貯まり、福徳を授けられ、出世が叶うといわれるありがたい観音様です。」と書かれていた。

重要文化財 毘沙門堂。
元和2年(1616)の建立で、極彩色に荘厳された優美な建築だ。

滋賀県指定有形文化財 鐘楼。
文化11年(1814)。


百体観音像。
宝歴3年(1753)。

西国14番札所観音堂

西国33所観音霊場の第14番札所。
本尊は如意輪観音(重文・平安時代)で、33年ごとに開扉される秘仏。
琵琶湖を眺望する境内には元禄2年(1689)再建された観音堂を中心に諸堂並び札所伽藍を構成する。
大津を感じる景観スポット。

琵琶湖の対岸まで見渡せる。



観音舞台。

手洗舎が、境内の真ん中にあるのは、珍しい。

大津そろばんの碑。

水子地蔵尊。
階段を下る。

十八明神社。
別名「ねずみの宮」。

麓まで下りてきた。

水観寺。

三井寺の五別所の一つで現地に移築したもの。
本尊は薬師如来をまつり、現在は西国薬師霊場の48番礼所となっている。
建物は明歴元年(1655)の建立。

神慶大菩薩。

妙厳院。


朱塗りの建物。

本寿院ながら茶房。
大事なところを見逃していた。
あわてて引っ返した。

金堂と

鐘楼。
閼伽井屋を見た後、弁慶の引き摺り鐘に引きずられていたのだ。

三井寺の総本堂 桃山時代を代表する名建築 国宝 金堂。

金堂は、三井寺の総本堂。
三井寺に来て、ここに来なかったらどこに行ってんってことになる、

仏像などは、撮影禁止。
本尊は弥勒菩薩で、用明天皇の時代に百済より渡来し、天智天皇の念持仏となり、園城寺草創の際に天武天皇が本尊として安置したと伝えられているものである。

火星人のような石田三成。

近江八景 三井の晩鐘。

音色が優れており古来より「音の三井寺」と称され、「形の平等院」、「銘の神護寺」とともに「日本三名鐘」のひとつに数えられている。

三井寺鐘みくじ。
鐘みくじを水に浸けて浮かんだ番号を受付に知らせる。

護法善神堂。

子供の守り神、鬼子母神をまつる。
毎年5月の祭礼には「千団子さん」で親しまれ、子供の無事成長、安産を祈る人々でにぎわう。
現在の建物は享保12年(1727)の再建。

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