鬼と缶コーヒーで交流する
- 2020/11/03
- 23:27

鬼滅の刃で火が付いた鬼ブーム。

鬼滅の刃の中で、誰が鬼で誰が鬼殺隊の剣士かわかりにくいが、炭治郎が言うには、鬼は匂いでわかるそうだ。

その鬼と交流するために、鬼の本場・福知山市の大江町に行ってみた。

元伊勢観光センターで、早速、鬼が出迎えてくれる。

元鬼と書いて「げんき」と読む。

「大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみもみず 天橋立」 作者は和泉式部の娘の小式部内侍。
小式部内侍が詠むように、ここは福知山と言っても福知山市街からだいぶあり、天橋立の方が近いような気がする。

堂の奥川。

むかし 丹波の大江山 鬼ども多く こもりいて
ようこそ酒呑童子の里へ

二瀬川渓流の茶屋右衛門。

こちらは、茶屋左衛門。

大江山登山口まで来た。
この鬼は、分鬼(ふんき)。
分岐点やから分鬼か。
大江山グリーンロッジ前の「酒呑童子退治隊像」。

酒呑童子(しゅてんどうじ)とは、丹波大江山の洞窟の御殿に棲んでいたと伝わる鬼の頭領、盗賊の頭目。
酒が好きだったことから、この名で呼ばれていた。
大嶽丸、金毛白面九尾孤と並んで『日本三大妖怪』に数えられる。

起
時は延喜(えんぎ)の帝のころ。
丹波国の大江山に酒呑童子という鬼が住んでいました。
近くの国々、遠くの国々ばかりでなく京の都にまで出没し、若く美しい貴族の姫君たちをさらうようになっていました。
こまった貴族たちは帝と話しあい、源頼光とその四天王(碓井定光、卜部末武、渡辺綱、坂田公時)、藤原保昌に勅命をさずけ鬼退治を命じました。
承
この六人はいずれも武勇に名高い貴族たちで、鬼を相手とするとなると一筋縄ではいかないことを覚悟します。
そこで、まずは石清水八幡宮・住吉明神・熊野権現にお参りし、山伏に身をやつして大江山に向かいました。
険しい山道で迷っていると、不思議な三人の翁に出逢い、人には薬、鬼には毒となるというお酒「神変鬼毒酒(じんぺんきどくし
ゅ)」を授けられ、道案内をしてもらいました。
転
首尾よく「鬼が城」へついた六人は、酒呑童子と対面しました。
しかし酒呑童子やその手下の茨木童子は、頼光や綱たちが山伏ではなく武将ではないかと疑います。
頼光らは他人の空似だとしらを切り、舞いを踊ってみせたりして鬼たちに調子を合わせ、なんとか信頼を得ることができました。
さらに持参した「神変鬼毒酒」をも、酒呑童子や鬼たちにすすめることに成功しました。
結
寝室にしのびこむと、酒呑童子は正体を現して鬼の姿で熟睡していました。
三人の翁がふたたび現れ、酒呑童子の手足をしばり、頼光に首を落とすよう命じます。
翁たちは神々の化身だったのです。
頼光は酒呑童子の首を打ちました。
残る五人も手下の鬼たちと戦いました。
こうして鬼を退治した頼光たちは姫君たちを助けだし、ふたたび都に平和の世がおとずれました。
「中世絵話集め」より

鬼の里 おおえ。

かわいい鬼もいる。

呑鬼(のんき)。

遊鬼(ゆうき)。
大江山の鬼には、すべて名前がある。

グランドの入口には

道鬼(どうき)と

林鬼(りんき)。
さりげなくこの鬼たちの名前が道案内にもなっている。

確かに鬼が出そうな坂道を登る。

鬼獄稲荷神社まではすぐのようだ。

鬼も指をさして教えてくれている。
稲荷鬼(いなりおに)。

大江山八合目に到着。

絶景!

鬼獄稲荷神社(おにたけいなりじんじゃ)にお詣りする。

二礼二拍手一礼。
喉が渇いたから、持ってきた缶コーヒーをいただこう。
「鬼は、これだ!」

「なんでわかるねん?」

「匂いでわかるねん。」
「うそつけ!全部ダイドーオリジナルコーヒーで味も香りもおんなじのはずや。」
「……。」
スポンサーリンク
ここに広告のコードを入れる