人生って山登り
- 2019/11/17
- 23:34
丹波の石龕寺に紅葉を見に行った。
丹波市観光100選にも選ばれるもみじの名所だ。
楽しみ楽しみ。
参拝する前に売店でこんなものを買う。

手作り 黒豆。

丹波の黒豆を使っているのかなと袋を見たら、遺伝子組み換えでない黒豆を沖縄県産黒糖とモンドセレクション最高金賞受賞水飴で包んだ飴菓子で製造者は名古屋の会社。
丹波と縁もゆかりもないやん!
気を取直して参道を進む。

仁治3年(1242年)肥後法橋定慶の作金剛力士立像(国重要文化財)が仁王立ちする山門を

くぐる。

「石龕寺」と書いて「せきがんじ」と読む。
このお寺は、縁起書によると、用明天皇の丁未の年(587)聖徳太子の開基と伝えられている。

太平記には、足利尊氏とその子義詮がこの地に身を寄せたことが記されており、ここのお寺が足利氏とゆかりが深いことが伺える。

明智光秀の丹波攻め(16世紀末)の際、山門を除いてひと山ことごとく焼失されたが、その後歴代住職や信徒の尽力によって復興された。

客殿前の谷の「大槽(おおぶね)谷の水」。
聖徳太子が毘沙門天像をここで洗われたので水はいつも黄金に輝いていたとの伝説がある。
この水で味噌や醤油を仕込むと腐ることがない名水、霊水として知られる。

階段を登る。


本堂の毘沙門堂。

本尊は、毘沙門大王。
おん べいしらまんだや そわか

薬師堂。
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
なんかようわからんけど、ありがたい気持ちになってくる。

左に行けば行者さん、右に行けば石龕寺の発祥とされる奥の院。

まだ、時間もあるし奥の院まで行ってみたろ。
いのしし除けのフェンスがある。

開けて中に入る。

石龕寺(岩屋寺)の修験者達が修行したところだけあって簡単には登らせてもらえそうにない。

還暦を前にして、このごろ人生は山登りだと思うようになった。

太い道や細い道。

石垣、城跡いうことはないな。

足を滑らせたら命が危ない。

奥の院まであと400mの看板が

手すりが現れた。

一層、急になった。

なだらかな道や急な坂の道。

分かれ道。


今度は、トラロープが出てきた。

私の半生にも(もう半生いうことはないなあ)それなりの紆余曲折があった。

小学校の時に一年間の入院生活。
そのため小学校には、5年しか通ってない。

学校を卒業して地元の15人ほどの小さな農協に就職した。
結婚して男児3人のパパとなり我武者羅に頑張ってきた。
その間、2度入院をした。

残り100m。

運命には抗えないが、私の人生もこんなところだろうか。

お地蔵さんを拝む。

今年の3月末に苦渋の決断で、34年勤めたJA(現在では、職員600人ほどの大JA)を早期退職した。
平穏無事に働けばあと6年働けるとこやった。

退路は断った。
家内には、苦労をかけて申し訳ない。
(あっ、今日は妻との28回目の結婚記念日や。)

建物が見えてきた。

倉庫?


鐘楼。

鐘を撞いてみる。
「ゴーン!」
残りの人生、悔いのないように精一杯の生き方をしようと決意した。


鐘楼から奥の院へは参道の両側に石灯籠が立ち並んでいる。

奥の院本堂。

奥の院まできたご褒美にこんな景色を拝ませてもらった。

足利義詮の将軍屋敷跡。

頭光嶽登山道。

これ以上登ったら下りて来れんようになる。
下山した。

下まで無事下りてきた。



「誰が、おまえの半生なんか聞きたいねん!」
「すんまへん、反省してます。」
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